何百人もの新人を見てきた元教育担当者が教える|申し送りが上手くなるコツ

新人ナース・看護スキル

「申し送りって何を話せばいいか、毎回頭が真っ白になる…」

これは新人看護師さんが最も多く相談してくれる悩みのひとつです。申し送りが苦手な理由はシンプルで、「何を・どの順番で話せばいいかわからない」から。逆にいえば、型さえ覚えてしまえば誰でも上手に話せるようになります。長年新人指導を担当してきた経験から、現場で本当に役立つコツをお伝えします。

申し送りの基本の型「SBAR(エスバー)」

申し送りにはさまざまな方法がありますが、現場でよく使われるのがSBARという報告の型です。

頭文字意味内容例
S(Situation)今の状況「〇〇さん、本日38.5℃の発熱があります」
B(Background)背景・経過「入院3日目、術後経過は良好でしたが昨夕から微熱が続いており…」
A(Assessment)評価・判断「創部感染の可能性を考えています」
R(Recommendation)提案・依頼「先生への報告と、創部の観察を引き続きお願いします」

最初は難しく感じますが、慣れると自然にこの流れで話せるようになります。

新人さんが押さえたい「3つのポイント」

① 結論から話す

「昨日の夜から〇〇で、そのあと△△になって…」と経過から話し始めると、聞いている側は「結局どうなの?」となります。まず「今どんな状態か」を最初に言いましょう。

② 数値で伝える

「血圧が高めです」より「血圧156/94mmHgです」の方が正確で聞き手に伝わります。バイタルや検査値は具体的な数字で。

③ 引き継ぎ事項を明確に

「あとはよろしく」ではなく、「〇時に△△の確認をお願いします」と何を・いつ・誰が確認するのかをはっきり伝えましょう。

申し送り前のメモの作り方

申し送り前に以下をメモしておくと話しやすくなります。

① 患者名・病室・入院日数
② 今日のバイタル(体温・血圧・SpO2など)
③ 今日起きた変化・問題
④ 処置・投薬の予定
⑤ 次の勤務帯へのお願い事項

このメモを見ながら話すだけで、抜け漏れがぐっと減ります。最初はメモを読み上げるだけでOKです!

申し送りで一番大切な視点:「次の人が困らないか?」

申し送りをする前に、最後に自分に問いかけてみてください。

「この内容で、次の担当者は困らないか?」

この一言を意識するだけで、伝え忘れがぐっと減ります。「言わなくていいかな」と迷った情報も、次の人が困る可能性があるなら伝えるべきです。申し送りは自分のためではなく、次の担当者のため・患者さんのためにするものだと覚えておきましょう。

怖い先輩への申し送りも怖くなくなるコツ

病棟にはいろんなスタッフがいます。怖い雰囲気の先輩に申し送りをするとき、萎縮してしまうこともありますよね。

でも、焦ったり萎縮したりすると、かえって伝え忘れが増えます。大切なのは「相手に気に入ってもらおう」ではなく「次の人が患者さんのケアで困らないようにする」という意識に切り替えること。

準備ができていれば、怖い先輩への申し送りも堂々とできます。型通りに話せばいい。それだけです。

もし先輩にきつく突っ込まれたとしても、傷つきすぎないことが大切です。感情的にならず、「確認します」と一言、冷静に返せれば十分。知らないことは恥ずかしくありません。その場で確認して次に活かせばいい。落ち着いた対応ができると、むしろ「しっかりしている」と評価されることもあります。

「困った申し送り」と「助かった申し送り」を記録しておこう

自分が申し送りを受ける側のときも、学びのチャンスです。

パターン具体例活かし方
😰 困った申し送り点滴の残量が分からない・患者の今日の様子が全くない・検査結果の説明が抜けていた自分がするときは必ず入れる
😊 助かった申し送り「〇〇さんは夕方から不穏になりやすい」「次の処置は〇時です」など先読み情報があるそのまま真似する

困ったパターンは「こんな送りをしないようにしよう」、助かったパターンは「これは真似しよう」と、小さなメモで記録しておくのがおすすめです。経験を積むほど、あなたの申し送りは確実に上手くなっていきます。

まとめ

  • 申し送りはSBARの型を使うと整理しやすい
  • 結論(今の状態)から話すのが基本
  • 数値・時間・担当者を具体的に伝える
  • 事前メモで抜け漏れを防ぐ

最初はメモを読み上げるだけでOKです。場数を踏めば必ず上手くなります!焦らず一歩ずつ🌸

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